中国事情~ワインは減少、ワインフェアは増加

私のインボックス(Inbox)に入る情報が確かだとするならば、中国で有望なワインフェアが開催されない週は年間でほとんどないと言える。これらの開催地のほとんどは香港か上海だが、ソペクサのSIAL、ヴィニスッド(ViniSud)、トップワイン(Topwine)の中国版はこれまでけして成功を収めたとは言えない。一方、ヴィネクスポ(Vinexpo)はそのアジア版の実績をコツコツ重ねており、デュッセルドルフに拠点を置く優れたワインフェアであるプロワイン(Prowein)は明日初めて、上海でのイベントに臨む。
消費者向けのイベントでは、デカンター誌のスタッフが今一番忙しい時期を迎えている。彼らにとって重要な例年イベント、ロンドン・ファイン・ワイン・エンカウンター(London Fine Wine Encounter)が今週末に迫り、それが終るとその約20名のスタッフは東へ向かい、初の試みとして開催する上海リッツカールトンを会場としたファイン・ワイン・エンカウンターの準備に追われるのだ。中国のワイン愛好家たちは喜んで3888元(400ポンドまたは634ドル相当)を支払い、五大シャトー主催のマスタークラスに参加する。その他にもアンジェロ・ガヤ、ドン・ペリニヨンのリシャール・ジェフロワ(Richard Geoffroy)、ピングスのピーター・シセック(Peter Sisseck)、ペンフォールドのグランジなど大物が名を連ねている。これだけ初回に大物を揃えてしまって、次の回はネタ切れにならないのだろうか?
香港インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・フェアでのザ・ワイン・インダストリー・カンファレンスのベテランたちによると、先週末開催された今年のフェアは、中国のワイン市場はあきらかに停滞気味であるという空気にも関わらず普段よりも収穫があったそうだ。以下に彼らのコメントを示す。
ポール・ヘンリー(Paul Henry)、元ワイン・オーストラリア
- 今年は3%ほど供給の減少が予想されるが、オーストラリアでは1億ケースもの余剰ワインがある。世界にはまだまだワインがあふれている。
- 世界の年間消費量は2008年よりも減少
ジェームズ・マイルス(James Miles): Liv-ex
- 高級ワインが1900~2012年の間に回収した利益は年4.1%
- 香港の高級ワインは2012と2013で急落した
- 彼のプレゼンテーションはこちら
イアン・フォード(Ian Ford):中国のインポータであるサマーゲート(Summergate)
- 2012年の12月に発表された金融引き締め政策が大きな伸び率の低下につながった
- 中国へのワイン輸入は2014年上期で5.7%減
- 過去12か月で中国でインポータ778社が撤退した
- 中国での汚職防止運動は2014年初頭に加速
- 182000名の政府関係者が2013年に汚職のため処罰された
ヤン・リュー(Yang Lu):シャングリラ・ホテル・グループのワイン責任者
- 中国人は勉強好き
- ジェラール・バッセの影響が大きい
- WSETが今後ソムリエを育てるカギとなる。すなわち知識が重要。
ロバート・ジョセフ(Robert Joseph):イギリスを拠点とするワインコメンテータ
- ウィーチャット(WeChat)が現在中国で最も成功しているソーシャル・メディアである
- 中国の需要に応じたワインを提供すべき
(原文)
Become a member to view this article and thousands more!
- 15,404 featured articles
- 274,499 wine reviews
- Maps from The World Atlas of Wine, 8th edition (RRP £50)
- The Oxford Companion to Wine, 5th edition (RRP £50)
- Members’ forum
- 15,404 featured articles
- 274,499 wine reviews
- Maps from The World Atlas of Wine, 8th edition (RRP £50)
- The Oxford Companion to Wine, 5th edition (RRP £50)
- Members’ forum
- Commercial use of our Tasting Notes